山口県の王司温泉で、記念すべき初宿泊客に。
去年の夏、山口県を回ったときの話です。
山口で色んな方と出会ったのですが「王司温泉」では、なんと記念すべき「宿再開・初宿泊客」になりました。
黄色いガードレールが印象的だった山口県
山口県には3泊の予定でした。
山口は遠いので滅多に行けないから、どこの温泉泊まろうか本当に悩んで、柚木慈生温泉、中原温泉、王司温泉に決定。
有名な「高濃度水素」温泉である「俵山温泉」にも泊まりたかったけど、日程的に無理で泣く泣くあきらめ。
王司温泉「清龍館」は、泉質が良く、地元民(&温泉マニア)に人気な隠れ家的な温泉らしいです。
温泉好きとしては行ってみなければ。
日帰り入浴のみだったんだけど、宿泊も再開するらしいという情報を聞き、電話してみたら素泊りならOKとのこと。
私たちは基本素泊りなので全然OKです。
普通に民家の中にあるってことで…
渋くて重厚感のある建物です。
けっこう素敵な部屋に案内されました。
あそこに荷物置いちゃダメですよね。荷物すぐ降ろしました。
ひなびてて、とにかくレトロ。
宿は年季が入ってますが、風情があって貴重な家屋って感じです。
この日は「定休日」だったので、私たちだけのために沸かしてくれてました。
感謝です。しかも新鮮なお湯です。
王司温泉は、放射能冷鉱泉で源泉温度29.6度、源泉そのままのかけ流し浴槽と加熱浴槽があります。
この日はチョロチョロ流れていました。
やはり源泉浴槽に長く浸かってました。
うらやましい。
夕食は道の駅で仕入れた野菜とトウモロコシ、おにぎり少々に自宅から持ってきた味噌汁。おやつにドライ梨。
私たちは菜食なんで、これでOK。
翌朝。
源泉槽を見せてもらいました。
生活用水にも使ってるみたいです。
少し汲ませていただきました。
女将さんの話では、数十年前まで宿をやっていたんだけど、しばらくやめて、日帰り入浴のみで営業していた、
女将さんの代になり、そろそろ営業再開しようかなと思っていたところに、私たちから電話がかかってきたので、これを機に宿泊も再開しようと思った、
ということだそうです。
私たちに宿再開のきっかけを貰った的なことを言ってもらえたんですが、私も個人的に新しく始めようと思ってたことがあって、この旅では、そのきっかけか何かを掴めればいいな〜なんて思ってたんです。
だから何かマッチした感がありました。
山口では前記事で紹介した「中原温泉」でも、オーナーのMさんと貴重な出会いがあって「元気もらったわ〜」みたいに言われたんですが、こちらもその「元気」を頂いてるんですね。
王司温泉でもそうです。「子供たちがやってるから」と女将さんにFacebookのことを色々聞かれたんですが、詳しい。
中原温泉のMさんも確か75歳って言ってたんですが、女将さんもそれなりなお年なのに若い!本当に若い!
気持ちも見かけもです。
肌が若いのは温泉効果もあるんでしょう。羨ましいです。
そんな元気な方たちと出会いました。
宿再開のきっかけになる初宿泊客になれて、ホント嬉しかったです。
ちなみに外国人の方や男性1人旅で、宿泊したいと言われたこともあるそうですが、色々大変なそうなのでお断りしてたそうです。
私たちが女性だったので宿泊をOKしてくれたんだそうです。
山口ではもう1人、新しくコトを起こそうとしている方と出会いました。
山口の旅では「スタート」というのがキーワードだったんです。
何かを始めようとしている人たち、もしくはもう始めて精力的に活動しているMさんなど、初めて行った土地であり、滅多に行けないんですが、貴重な出会いでした。
閉洞した幻の探検洞と、岩手のキャンプ場で出会った2人
今は閉洞してしまった岩手県岩泉町の「氷渡探検洞」
旅に出ると、必ず「一期一会」的な出会いがあります。
旅先で出会う人たち、多分もう一生会わないだろうなぁって人との関わりが、いつまでもずっと記憶に残ることは多いです。
(今はSNSとかで繋がってしまうかもしれませんが)
もう10年以上前になりますが、岩手県の鍾乳洞巡りしたことがありました。
有名な「龍泉洞」からマイナーな「安家洞」、そして「氷渡探検洞」という、少人数予約制で中を探検できる鍾乳洞(残念ながら平成22年に閉洞したみたいです)まで。
まず「安家洞」
「安家洞」はマイナーですが、総延長8kmで日本一の鍾乳洞らしいです。
岩手は鍾乳洞天国でもある。奥からは湧き水が。
↑安家洞の入口にあった食事処?このザ・田舎って感じがいいですね。
そしてこちらが ↓ 残念ながら今は見ることのできない貴重な鍾乳洞です。
「氷渡探検洞」
なんていうか冷気、霊気がすごかったですね。
普段人があまり出入りしてないし…
この今はもう入れない「氷渡探検洞」には、キャンプ場があります。
鍾乳洞探検したあと、ここのキャンプ場に一泊しました。
予約制で管理人は不在。
岩手県北部の山ん中ですから、マイナーです。
ツーリストもあまりいません。
確かこのときはお盆だったんですが、そういうマイナーなキャンプ場ですので、最初は私たちしかいませんでした。
(真っ暗なキャンプ場に私たちだけ、というシチュエーションは何回かありました)
そのうち車が2台来て、お兄ちゃんが2人、テントを立て始めました。
どうやらこの日は、お兄ちゃん2人組みとうちら2人組だけらしく。
私たちは準備がいいかげんなので、キャンプ用品もろくに揃えず、キャンプ場で作る料理の具材と鍋、マッチと燃やす新聞紙しか持ってきてませんでした。
雨も若干降っていて、薪になるような枝を拾って集めたんですが、濡れてました。
案の定、火は燃えず。
で、見かねたお兄ちゃんが、着火剤や薪をくれたんです。
鍾乳洞ばかりある山の中です。近くに店はおろか民家もありません。
あわや何も食べられなかったところを、地獄に仏でした。
最初は私たちもよそよそしかったんですが、そこから一気に打ち解けました。
話を聞くと、2人は大学時代の友達なんだそうです。
でも卒業と同時に就職やらで遠く離れてしまい、仕事も忙しくて滅多に会えなくなるから、年に1回、お盆にこのキャンプ場で会おうと約束したんだそうです。
(織り姫と彦星みたいな…)
だから連絡を取らずとも、2人は毎年お盆にこのキャンプ場に来るそうです。
「来れば必ずいるから」って。
何か感動してしまいました(泣)
信頼ありますよね。
友情って色んなカタチがあると思うんですけど(数だけ多けりゃいいとか)、この2人みたいに静かだけど絆の強い友情ってすごくイイと思います。
今も続いてるんでしょうか。
結婚しててもおかしくない年になられたとは思いますが…
そして私らはバカなので、食事はお兄ちゃんたちのお陰で何とかなったんですが、バンガローだから電灯ぐらいあるだろって思ってたら見事になくて。
携帯用の懐中電灯しか持っていかなかった私たちは、真っ暗なバンガローの中一夜をすごすことに…
怖くてトイレも行けませんでした(真っ暗なので)。
私たちはこのあと青森へ向かったので、早めに出発しましたが、2人は1日ゆっくりするそうです。確かに昨日は私たちよりも遅く夜着いたようだったし…
確か仕事を終えてすぐ、ここに直行してるって言ってた気がします。
ロマンチックだな〜
名字も聞いたんですが忘れてしまいました。
その節は本当に助かりました。
あれ以来コチラを訪れたことはないんですが、「氷渡探検洞キャンプ場」は今もやってるらしいので、また行ってみようと思います。
温泉好きが高じて、たまに野湯に入る話1
「野湯」というコトバがあります。
温泉マニア・野湯マニアにはおなじみの言葉なんですが、その名の通り「自然のまま野に湧き出ている温泉」のことです。
私は20代の頃「100%源泉かけ流し」なんてこだわっていませんでした。
というか、温泉が循環濾過器によって偽温泉になっているとか、そもそも知りませんでした。
だから昔はただ、眺めのいい露天風呂があれば満足だったんです。
でも色々入ってるうちに、やっぱり「本物」の温泉がいいと思うようになるんですね。
循環されたお湯はどうしても塩素臭いし、温泉としての「パワー」に欠けるんです。
見かけより中身重視。
旅に出て、感覚が敏感になればなるほど、その違いを大きく感じるようになりました。
そこで色んな温泉評論家の方々の著書を参考にしながら、本物の温泉を回りました。
その中で究極なのが「野湯」です。
そもそも露天風呂のコンセプトは、天然のまま野外に湧き出ている温泉ですよね。
私はそう思っていたので、そういった「生のまま湧き出ている温泉」が、日本全国に色々あると知ったら、これは入らないわけにはいかないだろうと。
このときは「白神山地」に湧く野湯を目指しました。
ネットでググれば行き方は出てきます。
比較的行きやすそうだったので、ここに。
車道から入って、あとはケモノ道を少し歩けばすぐとのことで。
私は道があるのが分かったけど、一緒に同行した友人は分からないという。
かすかに人の歩いた形跡があるでしょ。
少し歩くと見えてきます。
茶色い「泉」が。
泥水ではなく、鉄分です。
ぷくぷくと泡が湧いていました。
炭酸成分も多いようです。
温度はかなりぬるく30度ぐらいだったでしょうか、夏場しか入れない温度です。
もちろん入りました。
が、アブの襲撃に!
でもここまで来たんだから入らないわけにもいきません。
刺されながら入りました。
虫除けを持ってくればよかった(天然虫除け)。
夏場しか入れないですが、夏はアブの大群がいて快適とはいいがたかった白神山地付近の野湯でした。
野湯への入口はこんな場所。
これは前のバイクで、今はすでに廃車です。
山から海へ。
東北にも「青の洞窟」があるというんで…
私は日本海側だと思ってましたが、岩手の浄土ヶ浜だったようです。
記憶違い。
当時のデジカメは画素数も低く、全然綺麗に撮れてません。
ここから舟は潜っていきます↓
中は綺麗な一面のブルー、まさしくイタリア・カプリ青の洞窟!
写真がガッカリ。
こういう自然のスポットを聖地と言うんでしょう。
無名でも聖地はいたるところにあります。
それを探すのが楽しいんです。
近所にも見落としてる聖地があったりするし…
山口への旅・旅で出会った人々
去年、初めて山口県に行きました。
私は東北の人間なので、なかなか向こうまでは行けないんですが、本州で唯一山口県だけが「未踏」だったんですね。
なので今回行ってみよう、と。
そこで出会った方達がとても印象的でした。
旅をしていると、まさに「一期一会」としか言えない出会いがあります。
今はSNSもあり、旅の後も繋がれますけどね。
まず、「中原温泉」オーナーのMさん。
行く前からfacebookで連絡していたんですが、遠くから来るということで、Mさんも楽しみにしてくれていました。
ちょっと峠の道の方から来てしまって。
対向車来たらヤバめな道でした。
観光農園をすぎると道沿いにあります。
周南市の山の中にある「中原温泉」。
オーナーのMさんは、本業が建築業ということで、温泉施設は全て手作り!
どっかから持ってきたという懐かしのミラーボールやら、カウンターやステージまで…
D.I.Y.感満載で素晴らしいです。
Wi-FiもOK、全機種対応の携帯充電器&台、女性限定でパジャマ無料貸出等々、かゆいとこまで手が届くような細やかなD.I.Y.サービスでした。
とにかく細やかな気配りですが、この温泉は「奉仕」で、お客さんが喜ぶことをしたいそうです。
私たちがバイクで遠くからバイクのタンデムで来たということに、Mさんはいたく感動し、ついつい話し込んでしまいました。
「元気をもらった」とMさんは言ってくれたんですが、普通なら定年退職してても良いMさん、現役でユンボ乗り回し、全て手作りでこの施設作るなんて、そっちの方がよっぽどすごいと思います。何せ「代表取締役」ですし、Mさんの方がどう見ても絶対スゴい。
むしろ元気をもらったのは私たちの方でした。
そして不思議なんですが、あまりに話しやすいので、「初めて会った気がしないな」と思ってた矢先、Mさんが「初めて会った気がしない」と言うじゃないですか。
タンデムしてた友人も「私も初めて会った気がしないんだよね〜」と、3人とも「初めてじゃない感」があったわけです。
本州の北と南(西)、土地も遠いし年齢も離れてる。初対面なのに初対面じゃない感。
こーゆー人が「魂的な部分で近い人」と言うんでしょうね。
Mさんと感覚がすごく似てました。
鉄分と炭酸成分のある泉質の温泉も最高でした。
冷鉱泉なのでボイラーで沸かしますが、「水」の方に蛇口をひねれば、そのままの温度の源泉が出てきます。
もちろん、100%かけ流し。
Mさんは温泉の質にもこだわっています。
中原温泉は1日1組限定貸切制(しかも低料金)。
大勢が入る温泉じゃなく、綺麗で新鮮な温泉に浸かってもらいたいとのこと。
Mさんはとてもクリエイティヴな方で、この温泉施設だけじゃなく、クラフト作品も作っています(売り物です)。それをお土産に頂きました。
ついでにアイスもご馳走になりました。
朝、出発する前に、ここ「中原地区」を案内するからとMさんが言ってくれたので、予定変更も旅の醍醐味と、出発日の午前中は、Mさんの案内で中原を回ることにしました。
そしてMさんの知り合いの観光農園で今度は「無農薬ブドウ」を頂いて…
私たちは宿泊客なのに、接待されているような…
中原は、とても自然の豊かなところです。
炭酸泉がまだまだ湧いてるとのことで、本当に羨ましいです。
中原温泉での「自炊飯」↓
今度行くときは(いつになるかわかりませんが)Mさん特製の「釜焼きピザ」をご馳走になろうと思います。
ありがとうございました。
またお会いしましょう!
青森の縄文アイドル「しゃこちゃん」と出会う
無知の知を知るための冒険
ツーリングや旅に出るようになってもう24年ぐらい経ちますが、
旅をしていると、全く知らない文化や自然に触れて、いまだに感動します。
本当に私たちは普段、自分の半径数メートルの世界でしか
生きていないんだなぁってことを実感します。
そんな日々の狭い思考や行動範囲の中で、
自分の価値観を絶対だと思ったり、
自分の方が皆よりも知っていると、
うぬぼれてしまうことを日々反省しています。
「無知の知」とはよく言ったものです。
本当に賢い人とは、自分の無知を知っている人だとつくづく思います。
この世界は広いです。何も知らなくて当然です。
だから冒険に出るんです。
生きるということ、人生自体が冒険ですね。
縄文時代のアイドル「しゃこちゃん」
前の記事で、青森の衝撃のキモいご神体「石神神社」の石神様
(グレイ、ゼータ・レティクル人風貌)の紹介をしたので、今回も青森ネタで。
青森には本当に面白いスポットが沢山あるんですが、
とりあえずメジャーどころで、縄文の遮光式土偶「しゃこちゃん」のご紹介。
つがる市のJR木造駅は、17メートルの巨大しゃこちゃんがいることで、
鉄道マニアには人気らしいです。
昔は電車が入ると目が光っいてたそうですが、
今は子どもが怖がるからと自粛してるそうです。
でも駅員さんに言えば、目を光らせてくれるということで(手動らしい)
頼んでみました。
しかし、朝イチなので明るくて目が光ってるのが分からない。しかも逆光。
暗くなってからじゃないと見えないそうです。
駅構内のしゃこちゃん
どのくらいの大きさかというと。
夕方6時までに来ればまた光らせてくれるというので、
(木造駅は18時で終了)
津軽半島の先端「竜飛崎」まで行った帰りに、再び寄ることにしました。
竜飛崎の荒涼とした美しさ。
竜泊ラインは車の気配がなく、少し怖かったです。
「青函トンネル記念館」など竜飛崎観光したあと、
日が暮れかかっていたので、木造駅まですっ飛ばしました。
見事に目が光ってます。
(いらっしゃいビームと呼ぶそうです)
ちょっと不気味ですね。
子どもが泣くのも無理ないかもしれません。
しばら〜くバチバチと「いらっしゃいビーム」を点滅させます。
昭和のウルトラマンを思い出しました。
「円谷プロ」の特撮怪獣のようです。
あちこちに「しゃこちゃん」がいます。
竹下登総理時代のふるさと事業とやらで、
自治体に多額のお金が降りたことがあったらしく、
木造町はそれをあぶく銭とはせず、
こうしてひたすら「遮光式土偶」での町おこしをはかったということです。
実直にしゃこちゃんオンリーで色々作った、
木造の人たちの気質が伝わりますね。
マンホールも何もかも。
つがる市役所隣の食堂「華かるこ」では、
「縄文しゃこちゃん弁当」もあります。(2日前まで要予約)
木造町の情報発信基地街の駅「あるびょん」。
後光が射してます。
「あるびょん」には、しゃこちゃんグッズがたくさん。
しゃこちゃんどら焼き通称「しゃこどら」
しゃこせん
物販、商品展開がなにげにスゴイですね。
カワイイんだけど、Tシャツとかどこで着るのか…
地域のこーゆー頑張ってる感じを見てると、
応援したくなっちゃうんですよね。
私は浮かれて、しゃこどら、しゃこせん、しゃこちゃんタオルを買ってしまいました。
まだあります。
木造の老舗の洋菓子店「たいま」。
警察に目をつけられそうな名前ですが…
こちらでは、地元女子高生とのコラボ「しゃこちゃんケーキ」が売られています。
店のポスター?
偶然ガラスに写り込んだ青空と、
木造駅の巨大しゃこモニュメントにケーキが並んだだけのシンプルなポスターが重なり、
まったり雄大な縄文時代の光景が目に浮かびませんか?
私は木造町の洋菓子店「たいま」で、悠久の時を感じました。
私は、遮光式土偶ってすごいと思うんです。
このデザインが。
岡本太郎画伯が「縄文こそ真の日本文化だ」みたいなことを言ってたそうですが、
確かに、生(なま・き)のエネルギーなんですね。
全然合理的じゃない、生命力の源。
こんなデザイン、なかなか思いつくもんじゃありません。
現代では枯渇してしまった感性です。
まさにゆるゆるした癒し系。
私は、しゃこちゃんこそ真のご当地キャラだと思っています。
そんな縄文文化のプリミティブなパワーを秘めた、
そんなしゃこちゃんは、
木造の亀ヶ岡遺跡から発掘されたわけですが、
亀ヶ岡遺跡の発掘物は、すでに江戸時代から「亀ヶ岡物」として知られており、
昔から好事家に人気だったようで、
何せ保護されてたわけでもなく、
あの有名な遮光式土偶も、一般人の方が所有していたところを、
東京国立博物館が買い取っているので、
本物のしゃこちゃんはここにはいません。
東京に出張中です。
本物と会いたければ上野へGO!
旅の楽しみ方は1つだけじゃない!旅で得られることとは?
むか〜し、友人に見せるため、
マンガ形式で描いた「旅日記」の一部です↓
蚊の大群に襲われ、一睡もできなかった上、友人は朝方尼さんに怒られていた。
旅の利点について書こうと思います。
旅の利点
- 視野が広がる
- 自立心が養われる
- 普段あまり使われていない五感をフルに使うことで、第六感も冴えてくる
- 自分の可能性が広がる
視野が広がる
これは劇的に広がります。
海外生活経験者の方もそうですが、システムや国民性の違う国で、
違う人種の人たちと交流することで視野が広くなり、
グローバルな活動をしているように。
また、自分とは違った意見や考え方も
受け入れる度量を持てるようになりますね。
日本は島国なので視野が狭くなりがち、
違った意見も受け入れ難く、考え方も固定されていると思いますが、
そんな日本でも地域地域によって、やはり違いはあります。
西の方の風景は色が鮮やかだし、北の方はグレーがかっているとか、
そういった風土の違いも、そこに住む人たちの性格に影響していたり。
外の世界に出ないと、
自分が普段関わる人としか関わらないわけですから、
自分が正しいというふうになりがちです。
今はインターネットもありますが、TVでの疑似体験にしろ、
実際に「体験する」ということが大切だと思います。
そうじゃないと、頭デッカチになって
知識だけ振りまくようになってしまいますから。
自立心
私はバイクで旅をすることが多いんですが、
トラブルはよくありました。
自分はけっこうズボラな人間なので、綿密な計画も立てません。
結果、すっかり日が暮れてしまい真っ暗闇の山道や、
標高1000mの山岳路を野生動物の光る目に怯えながら走ったとか、
墨をぶちまけたかのような暗さでした。
道に迷って半日無駄にしたとか、
コケてバイクの冷却液ホースを切ってしまったとか、
泊まる場所がなくて野宿せざるを得なかったとか、
高速道路で台風に突入したとか、
(今は旅慣れしたので泣きそうな目に遭うことはそこまでないですが)
恐怖や不安におののいた体験は数知れず。
視界最悪な高原道路も
でもバイクを壊したからといって、バイクを放置するわけにもいきません。
普段なら「お前のせいだー!」と言ってゴマせるところも、
旅では誰のせいにもできません。
何があっても最低限、とりあえずその日の最終目的地である
「宿」に辿り着かないとないんです。
「自力」で。
四国ではなぜか修行モードに
しまいにはこんな感じ
観光情報誌にはよく「おすすめモデルコース」というのがあって、
この通り回れば1日で回れますよ、というモデルコースが載ってますよね。
バイク旅に備えて「ツーリング・マニュアル」とか出てます。
確かにそれに沿って行動すれば、計画通りいくでしょう。
それなら万事安心かもしれません。
でもマニュアルはマニュアルです。
旅は自力です。
人生も自力です。
旅に出れば、計画通りにいかないことが出てきて当然です。
そして旅の計画というのは、自分が頭をひねって考えるから、
実際行ったときの感動が段違いなんです。
旅をしていると、「自分のした行動が全部自分に返ってくる」
ということがリアルに分かります。
(例・ダラダラしてて夜中も走らざるを得なくなった)
そして自分でしでかしたことは自分でなんとかしなきゃないので、
絶対その責任を取ることになります。
普段の生活では、そういった自己責任を無視しても、ある程度生活はできます。
旅では人のせいにはできません。
自分がやるしかないのです。
旅では「想定外」なことが起こって当たり前。
自分が「正しい」と思っている常識も通用しません。
その場その場で臨機応変に対処しなきゃなりません。
こうやればこうなるだろう、という普段の自分の左脳的思考は打ち砕かれます。
それを越えて初めて、心が震えるような体験ができるのです。
想定外な出来事の例:
普通の国道だと思っていたのに、とんでもない砂利道に突入
とんでもない道に入ってしまったと後悔(今はタバコをやめました)
たかが数十キロなのに悪路に苦戦。休みながら途方に暮れる。
五感がフル活動
これは私の場合、風も匂いも景色も感じられるという、
五感を使って走るバイクという特性もありますが、
いつも暮らしている場所とは違う場所に行き、
違う人々や文化に触れ、自然との一体感を感じることは、
五感を開かせてくれます。
普段よりセンシティブになるということです。
だから感情が動き、感動が生まれます。
感受性が極まれば、第六感=インスピレーションとか=が開くんですね。
左脳と右脳のバランスとよく言われますが、
現代の左脳社会では、多くの人が左脳的に暮らしています。
要するに理屈優先になりがちだということ。
それは断定的で、窮屈な社会にもつながります。
だからもっと右脳を使った方がいいとよく言われますが、
閉じている右脳的な部分が、大きく開かれるのも旅の醍醐味です。
京都丹後の秘境・天岩戸神社
そんなこんなで、旅をしていると自立心が養われ、
感覚が開き、色々気づくこともあって、
自分の新たな可能性にも気づいたりするんです。
人は誰でも何かしら「カテゴライズ」された世界に属しています。
ずっと同じカテゴリーの世界で生きる人も多いです。
同じ日常、同じ顔ぶれ、家に帰ってきてTV…
自分の望むたった1つのカテゴリーの枠の中で生きる、
同じことを続けるのは居心地がよくて楽ですが、
つまらなくないですか?
今成功学が流行っていますが、
成功している人というのは、同じカテゴリーだけに留まらないんですよね。
自分とは違うカテゴリーの世界を体験しようとします。
人には「知りたい」という欲求があるんですが、
同じカテゴリーに属し、周りに合わせ、
同じことを繰り返す日々だけでは、
人間らしい興味や好奇心を失い、いつしかロボットのように、
自分の意見、考えというものがなくなっていきます。
そして外の世界で何が起こってても無関心になってしまいます。
旅をすると自分の狭い枠から出ざるを得ません。
自分の知らない世界に入っていくと、
自分の小ささや狭さを思い知らされます。
それはある意味、楽な生き方の安全を脅かす行為ですが、
それが「ワクワクする気持ち」「情熱」につながるんです。
安心安全を第一優先にした生活は、無気力、無関心、情熱の欠如を生み出します。
普段の当たり前な「枠」から出なければ、
自分の可能性という宝には気づけません。
でもそれって、旅に出なくても普段からできることなんですよね。
実は隣の人が、自分の全然知らないジャンルを知ってるから話を聞いてみようとか、
今まで興味なかったけど、ちょっと調べてみようとか。
日常から「冒険」は始まっているんですね。
宇宙人か??驚くべきモノが眠る青森
去年の秋に行った、青森旅のエピソードを。
旅に行くと、時々衝撃的なモノに出会います。
旅行情報誌やネットの観光サイトには絶対に載らないような、
超穴場というか。
青森には「キリストの墓」がある新郷村や、
(観光物産店の名前は『キリストっぷ』)
巨大な遮光式土偶のモニュメント「しゃこちゃん」がへばりついて建つ、
JR木造駅など、怪しげなミステリアスでユニークなスポットが数多くあるのですが、
(そのうち紹介したいと思います)
最近の衝撃は、ほとんど無名のとある神社でした。
私はしばらく北東北には行かず、南の方ばかり旅をしていたのですが、
秋田の「玉川温泉」に自炊湯治したのをキッカケに、
青森方面に足をのばすようになりました。
玉川温泉「大噴」。珍しい「トロン」が放出されています。
それで紅葉の時季に青森まで行ってみようと思い、
どこに行こうか色々ググってたときに、
目に飛び込んできたのが、とある神社のご神体。
私は見た瞬間「これは悪いモノが憑いてるに違いない」と即却下したのですが、
一緒に行く友人は「行きたい!」と、スゴいノリ気で。
何かネガテイヴなモンに騙されてる気もしたのですが、
好奇心の方が勝り、バイクで友人と2人で行ってみました。
場所は青森市の入内地区にあります。
青森インターチェンジを出て、ナビを頼りに入内に向かい、
のどかな寒村を通り、一本道を奥の奥まで行きます。
(ナビは途中で終了してしまいます)
すると舗装路が終わり、林道の分岐に出るので、
その分岐を左側へ、林道を4キロほど進みます。
私たちは歩いて行きました。
途中小さな神社があり、そこを下っていくと、
何と滝が!
普通だったら観光地化されててもおかしくない滝です。
さすがは青森。
近くには「史跡 小牧野遺跡」というのがあるようですが、
そちらもあまり宣伝していないようで。
この滝はそれなりに絶景なのですが、地元の人しか知らないような感じです。
人があまり押しかけないからでしょうか、やたら清浄な感じでした。
そのまま進んでいくと目的地である「神社」があります。
渓流が綺麗で、あの滝といい、ここは水が綺麗です。
「ご神水」を汲む場所もあります。
そして鳥居をくぐり、
石段を登っていきます。
冬場は来れないそうです。
そして
衝撃のご神体!!
その容貌は、まさしく宇宙人グレイ(ゼータ・レティクル人→
この手の話が嫌いな人は飛ばしてください)そのもの。
ネットで見つけた瞬間そのあまりのグロさに、
「これは神じゃないだろう、何か悪いもんに騙されてる」と思った、
「石神神社」の 石神様!
でも現地でよくよく見てみると、さほどグロくはなく。
周りの綺麗な紅葉の山々や渓流などをながめながら歩いてきたからでしょうか、
清々しい気分になりました。
青森は縄文文化の土地ですが、
大らかさでドッシリした雰囲気も感じます。
この石神神社の石神様の由緒は・・・
「石神様を発見したのは、眼病を患っていた長内弥十朗という杣人。
『山にある清水で目を洗うと眼病が治る』という不思議な夢を見た翌日、
普段通り山に入った弥十朗は、夢とまったく同じ風景の場所に出て、
石神様を発見する。
石神様の右目の窪みには水が溜まっており、
その水で目を洗ったら、夢と同じようにたちまち眼病が治ってしまった。
以後、石神様は眼病に霊験あらたかであるという信仰が広がった。
しかし明治初年、神仏混淆禁止のとき、
神社の形体が未整備の理由から信仰を禁止させられた。
霊泉を求める人が多く祈祷所を願い出たが、
県庁から「愚民を惑わす妖言」として不許可になった。
そして石神様を破壊する石工が派遣されてきた。
ところが、いざ破壊しようとすると石工の手足がしびれたり、
氷雨が降るなどの怪異が頻発したため、
破壊は中止されてしまった。
その後、明治38年に「石神神社」は再び神社として認められ、
今日に至っている」
手足が痺れただけで、ラッキーだと思った。
それにしても…
そして、またゆっくり戻ってきたんですが、
何事も怖がってはいけないと心から思いましたね。
ネット画像で最初に石神様を見たとき、
私は正直「怖い」という感情が少なからず出ました。
さらにそこに行くまでの林道がとんでもない悪路という情報があって、
(結果的には普通の林道でした。大型バイクでも行けたかなと)
行くかどうしようか、さんざん迷ったのですが。
人は常に色んな不安や恐怖を持ちます。
お金が心配とか、老後が心配とか、病気になったときのために保険だとか、
世の中ではこんな事件・事故が起こってるから怖い等々、
全ては起こってもいない自分の妄想なのですが、
そこにとらわれてしまうんです。
「実は成功するのが怖い」という人も多いです。
不安や恐怖が出ると、人はそれを回避しようとします。
そしてその先にあるワクワクを掴み損ねてしまうんですね。
実は「恐怖」って大したことがない。
旅では予想不可能な経験をたくさんして、
いつも自分の「枠」を壊されてしまうんですが、
この石神様の旅では、そんなことを学んだ気がしました〜
石神神社を出発したあとの走行中の写真を撮ったら、
変な感じに写っていたので、
「空間が歪んでいる!きっと異次元へのポータルに違いない!
さすが青森、石神神社!」と後から一人で興奮しました。
楽しければいいのです。
そしてその日は「道の駅なみおか アップルヒル」で夕食を買い、
津軽市の「屏風山温泉」に泊まりました。
屏風山温泉は、100%源泉かけ流しの上、
宿泊すると、全室「部屋風呂付き」という、
かなりデラックスな温泉宿です。
部屋風呂付き低料金デラックス温泉は他にもいくつかあり、
これも青森の凄いところです。
伊豆や熱海なら一泊いくらするのか。
部屋風呂。
部屋に入ると、蛇口が開けっ放しで、すごい勢いでかけ流しになっていました。
部屋風呂が、かけ流しです。
ありえません。
大浴場
素泊りだったので、道の駅で買った夕食。
買いすぎですね。
道の駅の産直で買った野菜はサラダにしました。
「道の駅なみおか アップルヒル」は大きめな道の駅で、
手作り豆腐を使った店など様々あって、青森に行くときは外せない道の駅です。