閉洞した幻の探検洞と、岩手のキャンプ場で出会った2人
今は閉洞してしまった岩手県岩泉町の「氷渡探検洞」
旅に出ると、必ず「一期一会」的な出会いがあります。
旅先で出会う人たち、多分もう一生会わないだろうなぁって人との関わりが、いつまでもずっと記憶に残ることは多いです。
(今はSNSとかで繋がってしまうかもしれませんが)
もう10年以上前になりますが、岩手県の鍾乳洞巡りしたことがありました。
有名な「龍泉洞」からマイナーな「安家洞」、そして「氷渡探検洞」という、少人数予約制で中を探検できる鍾乳洞(残念ながら平成22年に閉洞したみたいです)まで。
まず「安家洞」
「安家洞」はマイナーですが、総延長8kmで日本一の鍾乳洞らしいです。
岩手は鍾乳洞天国でもある。奥からは湧き水が。
↑安家洞の入口にあった食事処?このザ・田舎って感じがいいですね。
そしてこちらが ↓ 残念ながら今は見ることのできない貴重な鍾乳洞です。
「氷渡探検洞」
なんていうか冷気、霊気がすごかったですね。
普段人があまり出入りしてないし…
この今はもう入れない「氷渡探検洞」には、キャンプ場があります。
鍾乳洞探検したあと、ここのキャンプ場に一泊しました。
予約制で管理人は不在。
岩手県北部の山ん中ですから、マイナーです。
ツーリストもあまりいません。
確かこのときはお盆だったんですが、そういうマイナーなキャンプ場ですので、最初は私たちしかいませんでした。
(真っ暗なキャンプ場に私たちだけ、というシチュエーションは何回かありました)
そのうち車が2台来て、お兄ちゃんが2人、テントを立て始めました。
どうやらこの日は、お兄ちゃん2人組みとうちら2人組だけらしく。
私たちは準備がいいかげんなので、キャンプ用品もろくに揃えず、キャンプ場で作る料理の具材と鍋、マッチと燃やす新聞紙しか持ってきてませんでした。
雨も若干降っていて、薪になるような枝を拾って集めたんですが、濡れてました。
案の定、火は燃えず。
で、見かねたお兄ちゃんが、着火剤や薪をくれたんです。
鍾乳洞ばかりある山の中です。近くに店はおろか民家もありません。
あわや何も食べられなかったところを、地獄に仏でした。
最初は私たちもよそよそしかったんですが、そこから一気に打ち解けました。
話を聞くと、2人は大学時代の友達なんだそうです。
でも卒業と同時に就職やらで遠く離れてしまい、仕事も忙しくて滅多に会えなくなるから、年に1回、お盆にこのキャンプ場で会おうと約束したんだそうです。
(織り姫と彦星みたいな…)
だから連絡を取らずとも、2人は毎年お盆にこのキャンプ場に来るそうです。
「来れば必ずいるから」って。
何か感動してしまいました(泣)
信頼ありますよね。
友情って色んなカタチがあると思うんですけど(数だけ多けりゃいいとか)、この2人みたいに静かだけど絆の強い友情ってすごくイイと思います。
今も続いてるんでしょうか。
結婚しててもおかしくない年になられたとは思いますが…
そして私らはバカなので、食事はお兄ちゃんたちのお陰で何とかなったんですが、バンガローだから電灯ぐらいあるだろって思ってたら見事になくて。
携帯用の懐中電灯しか持っていかなかった私たちは、真っ暗なバンガローの中一夜をすごすことに…
怖くてトイレも行けませんでした(真っ暗なので)。
私たちはこのあと青森へ向かったので、早めに出発しましたが、2人は1日ゆっくりするそうです。確かに昨日は私たちよりも遅く夜着いたようだったし…
確か仕事を終えてすぐ、ここに直行してるって言ってた気がします。
ロマンチックだな〜
名字も聞いたんですが忘れてしまいました。
その節は本当に助かりました。
あれ以来コチラを訪れたことはないんですが、「氷渡探検洞キャンプ場」は今もやってるらしいので、また行ってみようと思います。